悪魔

あ~肌がテカってる!!
もう!肌の脂なんてなくなっちゃえばいいのに!

天使

皮脂のことね
でも全部なくなっちゃうのも肌には良くないのよ

悪魔

え?だってニキビや吹き出物も皮脂のせいだよね!?
皮脂って美肌の大敵だと思うんだけど!!

天使

悪魔ちゃん落ち着いて
確かに悪さをする原因のひとつでもあるけれど、皮脂だって肌にはなくてはならないものなのよ

皮脂なんていらない!テカる肌や、吹き出物などをみてモヤモヤすることもありますよね。でも皮脂は実は肌にとって必要不可欠な存在なのです。皮脂の役割や肌との関係を知って、快適な美肌ライフを送りましょう。

1.皮脂とは?肌に欠かせない3つの役割

理想的な肌のターンオーバーの流れ

皮脂とは、皮脂腺から分泌される脂(油)のことを指します。

「夕方になると肌がテカテカ脂っぽいな」、というのは皮脂の仕業です。こんな皮脂なんていらない、と思いながら脂取り紙を使ったり、頑張って洗顔したりする方もいるんじゃないでしょうか。

確かに肌トラブルの原因にもなりがちな皮脂ですが、皮脂は肌にとって必要な役割をしっかり持っているのです。

皮脂を生み出す皮脂腺は体の一部(手のひらや足の裏)を除き、全身に存在しています。個人差はあるものの、部位により皮脂腺の数は異なり、多い順に頭皮、顔、胸、背中、腕や足となっています。

また、女性と男性を比較すると男性の方が皮脂の分泌量は多い傾向があり、年齢によっても分泌量の差はあります。

皮脂は毛穴の詰まりなどから固体のイメージがあるかもしれませんが、実際は液体と固体両方の面を持っています。皮脂の成分の内訳としては、中性脂肪が43%、ワックスエステル(蝋)25%、脂肪酸16%、スクアレン12%、コレステロール1~2%、コレステロールエステル1~2%程度の割合です。

皮脂は皮膚の真皮層にある皮脂腺でつくられ、皮脂腺から毛穴へ流れこみ、毛を伝い表面に出ます。そして肌の新陳代謝であるターンオーバーの過程で生じる細胞の一部と汗に、皮脂が混ざり合い皮脂膜が作られるのです。おおよそ90%は皮脂で構成される皮脂膜は、それ以外の成分の分泌量は個人差があるため割合も性質も異なります。

さて皮脂をもとに作られた皮脂膜が持つ、肌を健康的に保つことに欠かせない3つの役割とはどんなことでしょうか。

まずは保湿。肌の水分が蒸発するのを、皮脂膜がラップのように覆うことで防ぎます。

そして、保護。肌を外部の刺激(チリやホコリなど)から守ります。

最後に、抗菌。皮脂膜によって肌が弱酸性に保たれることにより、肌にいる常在菌のバランスが整い、それによりウイルスなどから身を守ってくれるのです。

「ベタベタするから」「テカテカ見えるから」もしくは「ニキビの元になるから」などの理由で、肌から皮脂を取り除きたくなる気持ちもありますが、この3つの働きがきちんと機能していないと、肌トラブルの原因になってしまいます。皮脂と上手に付き合い肌トラブルを防ぐためにも、次の項目では皮脂が起こす問題をみていきましょう。

天使

皮脂が作り出す皮脂膜は天然の保湿クリームともいわれているのよ

悪魔

知らなかった・・・皮脂に対する見方が変わってきたよ

2.皮脂と肌トラブルの関係

皮脂と肌のトラブルとしてはどんなことがあるのでしょうか。

実際に目に見えてわかる肌トラブルに加えて、肌トラブルが起きる原因にもなる状態も合わせてみていきましょう。

角栓

角栓は毛穴の中で古い角質と皮脂が混ざり合ってできるものです。固まりとなった角栓は、文字通り栓をするように、毛穴を詰まらせがちです。また、毛穴に詰まった角栓は表面の肌よりポコっと盛り上がることも多く、見た目にも影響があります。

毛穴の詰まり

角栓のほか、乾燥によっても毛穴の詰まりはおこります。乾燥肌は毛穴の伸縮が悪く毛穴が詰まりやすくなります。肌がべたつくからと皮脂を過剰に除去すると、毛穴に角質が取り残されてしまい毛穴の詰まりの原因にもなります。

毛穴の詰まりはニキビや吹き出物が発生しやすい環境を作り出してしまうので注意が必要です。

ニキビ

角栓はニキビの元になるアクネ菌の大好物!毛穴が詰まることで酸素に触れない環境になると、毛穴内でアクネ菌は毛穴に詰まった角栓を栄養源にして増殖、そして皮脂を分解して脂肪酸を作り出します。

またアクネ菌が分泌するボルフィリンという物質に紫外線が当たると活性酸素を生み出し、悪化すると毛穴内の炎症を招くことや皮膚の細胞を破壊することもあります。

毛穴周辺の組織が炎症し、肌の下の真皮層まで被害が広がってしまうと炎症が治まった後もでこぼこした痕が残ってしまうことがあるので気をつけましょう。

アクネ菌は常在菌の一種であり完全に排除することは難しいのですが、酸素に触れている環境では悪さをしないので、洗顔などで毛穴に角栓がつまらないように気をつけるだけでもニキビの大半は防ぐことができます。

※ただし、大人ニキビは皮脂の少ない場所にできることもあり、この場合はストレスなど他の原因も考えられます。

毛穴の開き

皮脂が毛穴に詰まっていると、毛穴が開いたままになりがちです。また、古くなった皮脂は毛穴まわりにダメージをあたえることがあります。このダメージにより毛穴が広がることもあるため、皮脂は溜まらないように洗顔などでケアしていきましょう。

毛穴の黒ずみ

毛穴に詰まった角栓が空気に触れて参加すると黒く変色してしまいます。特に鼻周辺に多くみられます。鼻まわりにできると黒く見える毛穴がイチゴのつぶつぶに見えることからイチゴ鼻とも呼ばれます。

ケアのつもりで無理して角栓を取ろうとすると、逆に毛穴や肌を痛めてしまいがちなので注意が必要です。

毛穴のシミ

角栓のつまりが慢性化してしまうと、角栓が過酸化脂質へと変化していきます。すると活性酸素が発生し、その刺激から肌を守ろうとメラニン色素の生成が促され、色素沈着してしまうのです。

くすみ

過剰な皮脂は肌で酸化し、肌のターンオーバー(細胞の新陳代謝)を遅れさせることがあります。古い角質がはがれず、長く肌に留まってしまうと角質層が厚くなり、肌の透明感や明るさを損ねます。

毛穴の黒ずみなども見た目印象での肌のトーンを下げてしまい、肌がくすんでいると感じる原因にもなります。

テカリ

皮脂が多く分泌されてしまうことで、肌に馴染まず肌のテカリが気になるようになります。ベタツキも感じられ、体感的にも見た目的にも不快感があることも。ケアとしては油取り紙で過剰な皮脂をふき取ることや、洗顔で洗い流してしまうことなどが挙げられます。

ただし、ここで注意していただきたいのはその皮脂はなぜ多く出ているか、ということ。

遺伝などもともと体質的に皮脂が出やすい方はこのケア方法で良いのですが、肌が乾燥していることで多く皮脂が出てしまっている場合もあるので、その際は要注意です。

老化

皮脂は皮脂膜をつくり肌を守るために必要なものではありますが、古くなった皮脂がいつまでも毛穴にいると空気に触れ酸化し、皮膚にダメージを与える存在にもなってしまいます。毛穴周辺を中心にダメージを受けると加齢に伴う肌の老化を増進させてしまいます。そのためにも適度な洗顔は重要です。

インナードライ肌

一見脂性肌(オイリー肌)かと思っても、実は肌は乾燥状態のことがあります。この状態の肌のことをインナードライ肌と呼びます。

肌が乾燥している場合、体は更なる乾燥を防ごうと皮脂の分泌量を増やします。

しかし皮脂は水分を蒸発させないための働きはしますが、水分補給はしてくれません。乾燥が原因の場合はまず保水をしてあげることが重要です。肌がテカって油っぽいからといって、本当に脂性肌なのかはよく見極めてケアしてあげましょう。

薄毛

髪の毛も新しい髪が古い髪を押し出すように生え変わります。頭皮の毛穴が詰まっていると、その生え変わりがスムーズに行われず、薄毛の原因にもなります。頭は皮脂が一番分泌されやすい部位なので、詰まりやすい方や薄毛が気になる方は特に頭皮ケアも意識しましょう。

頭皮マッサージをして血行を良くすることは毛穴の詰まり改善の他にも、顔周りの美容面にも良い影響がありますよ。

洗顔後、5~10分程度何も付けずに放置してみると、自分の肌が本当に脂性肌なのか、それとも隠れ乾燥肌なのか判断することができるのよ

鏡を見てテカる箇所があったり、脂取り紙が透明に透き通るようなら、その肌は脂性肌

肌のツッパリを感じるようなら、それは乾燥肌ね

特に脂取り紙にもあまり反応がなく、肌のツッパリもないようならば普通肌と言えるわ

3.皮脂との上手な付き合い方

洗顔

古い皮脂がいつまでも毛穴に残っていると、酸化し肌環境を悪くする原因になるため、洗顔はとても大切です。

しかし、皮脂は肌を守る役割もあるため、完全に取り去ろうと頑張って洗顔料を強めにすることは逆効果です。ベタベタしていて気持ちが悪いからと、肌が突っ張るくらいに洗ってしまうと肌は乾燥してしまいます。肌が乾燥すると、体は水分を蒸発や肌を刺激から守ろうと油分をさらに出そうとするので、むしろ悪循環が生じてしまうのです。

皮脂をきちんと洗い流すには冷水での洗顔は効果的ではありません。皮脂は文字通り脂なので気温や体温が低いと固まりやすくなっています。皮脂は30度程度で溶けやすくなるので、体温より少し低い32度くらいの温度が理想的です。あまり温度が高くなると肌にダメージを与えることになるので気をつけましょう。

洗顔のオススメは入浴時や入浴後すぐの体温が十分に上がっているタイミングです。冬場の寒い時期に帰宅してすぐに洗顔しても十分に皮脂がとれない可能性があるので、その際は無理せず少し肌を温めてあげると良いですね。

皮脂を洗い流すにはあくまでも自然に取れる範囲で十分です。洗顔後はしっとりする程度の洗い上がりがちょうど良いくらいなので、毎日同じスキンケアにこだわらず、日々肌の状態を確認するようにしましょう。

あぶらとり紙

皮脂は液状のものと固体のもの両方を指しています。あぶらとり紙は固体のものまでは取り去らないので決して皮脂を取りすぎてしまうことはありません。肌に油分を感じる方はあぶらとり紙を活用すると良いでしょう。

肌をゴシゴシするのではなく、軽く押し当てるようにして水分を拭き取ります。余分な皮脂をこまめに取り除くことは、古い皮脂が毛穴に留まることや毛穴が開いてしまうことの軽減に繋がるのです。

乾燥対策

肌の乾燥により、体は水分がこれ以上蒸発しないようにと皮脂を余分に出してしまうことがあります。しかし、皮脂では水分の蒸発は防ぎますが保水能力はないため、本来であれば不要な作用と言えます。過剰な皮脂の分泌は肌トラブルの原因になるので、保湿力の高い化粧水などで十分に肌を潤すことを意識しましょう。

ストレスケア

ストレスや疲れがたまると自律神経の働きが乱れます。それにより皮脂の分泌機能にも狂いが生じるのです。交感神経が優位に立つ時、男性ホルモンが過剰に分泌されることに伴い、汗や皮脂も過剰に出てきてしまうことがあります。この時の皮脂は特にドロッとしたものになりがちなため、毛穴も詰まりやすくなり、ニキビや吹き出物の原因にもなります。

睡眠

睡眠は自律神経を整えるためにも十分にとりましょう。ターンオーバーをスムーズに行わせるためにもできるだけ早寝早起きができる環境作りを。

栄養

皮脂の過剰分泌は食事も影響しています。甘いもの、油物、アルコールを多く採っている方や暴飲暴食をしている方は特に食生活を見直すだけでも、改善がみられる場合が大いにあります。

肌のターンオーバーをスムーズにするためにも、バランスの良い食事が望まれます。

バランスの良い食事を前提として、脂肪分解を促すビタミンB類(特にビタミンB2とビタミンB6)や肌の土台作りとしてタンパク質は一定量摂るように意識しましょう。

ビタミンB2
レバー、鰻、卵、マイタケ、鯖など
ビタミンB6
にんにく、マグロ、カツオ、レバー、肉類、魚類など
天使

甘いもの食べ過ぎて吹き出ものが出来ちゃうのも皮脂が過剰に分泌されちゃうからなのよね

悪魔

なるほど、そういうことだったんだね!

皮脂のまとめ

  • 皮脂は保湿・抗菌・保護という肌を守る大事な役割がある。
  • 毛穴の詰まりはニキビや吹き出物を誘発しがち。黒ずみやくすみ予防のためにも、毛穴に皮脂や角質が溜まり角栓をつくらないようにケアをしよう。
  • 乾燥は肌の大敵。皮脂の働きを正常にするためにも、しっかり保水をして肌の水分量が十分保てるように!

乾燥は脂性肌にも大敵。空調に頼り室内気温調整をしていると肌の水分は知らぬ間に失われていくので、夏や冬は特に意識して対策する必要があります。

また、年齢や環境によっても皮脂の分泌量は変化するのでその時々の状態にあったスキンケアを心がけましょう。

悪魔

なるほど皮脂がただ悪さをしているんだって思っていたけど、問題は皮脂とどう付き合うかってことだったんだね

天使

上手な付き合い方をしていけば皮脂だって美肌の味方になってくれるのよ

悪魔

皮脂を敵と見るか味方と見るか・・・ケアがしっかりできるかどうかも分かれ目になるのかな

天使

そうね、皮脂と肌とのバランスをよくみて自分にあったスキンケアをしていきましょう