
悪魔ちゃん、鏡をしげしげと見つめてどうしたの?

うーん、こんなところにほくろがあったかな?というところにほくろみたいなシミがあって でも、ほくろが増えるなんてことないよね?

あるわよ 紫外線の影響かもしれないわね

えー!ほくろも紫外線が原因なの?!
顔にポツンとできた黒いシミ。なかなか消えないな…と思っていたら、ほくろになっていたという経験はありませんか?女性の場合、年齢とともにほくろが増えるという人もいます。
では、なぜ今まで何もなかった肌に突然、ほくろができるのでしょうか。ここではシミとほくろの違いについて詳しくお話していきます。
1.ほくろとは?
ほくろとは色素性母斑(しきそせいぼはん)、母斑細胞母斑(ぼはんさいぼうぼはん)、老人性色素斑などと呼ばれる黒色または黒褐色の皮膚病変のこと。単純黒子(たんじゅんほくろ)と呼ばれる平坦なものもあれば、色素性母斑や母斑細胞母斑のように、少し盛り上がっているものもあります。
皮膚病変と言っても良性のものがほとんどで、メラニン色素を含む細胞・メラノサイトなどが増えるのがほくろができる原因です。
ほくろには先天性のものと後天性のものがあります。ほくろの多くは紫外線の影響によって新しくできたり、濃くなったりするため、生まれたばかりの赤ちゃんにはほくろがありません。生まれてから1~2年でほくろができるようになり、大人になってから紫外線の影響でできることもあります。
2.シミとほくろの違いとは
シミもほくろもメラノサイトの働きによってできますが、そのメカニズムは異なります。もう少し、詳しく見ていきましょう。
シミができるのはメラニン色素が原因
シミは紫外線や摩擦、外部からの刺激などの影響によって、メラノサイトがメラニン色素を作り出すことが原因で起こります。
通常、メラニン色素を含んだ細胞は肌のターンオーバーによってはがれ落ちていきますが、メラニン色素の量が過剰になると肌に残りやすくなり、シミとなって現れるのです。
ほくろができるのはメラノサイトが原因
単純黒子と呼ばれる平らなほくろは、メラニン色素を作り出す細胞・メラノサイトが密集することで、肌の他の部分よりも色が濃く見えるもの。これに対して、色素性母斑や母斑細胞性母斑と呼ばれるタイプのほくろはメラニン色素を作る細胞である、メラノサイトが変化した母斑細胞のかたまりでできています。
メラノサイトと同様、母斑細胞にもメラニン色素を作り出す作用があります。母斑細胞の数が増えると平らだったほくろが膨らんでくるようになることも。
ほくろの場合、メラノサイトや母斑細胞といった細胞が増殖することで起こるため、シミのように自然に排出されて消えるということは、まずありません。

一度できたほくろが消えないのは、ほくろの原因になる細胞自体が増えるからなんだ…

そう、だから紫外線を防いでメラニンがそれ以上作られないようにする必要があるの
3.ほくろが増える原因とは
「年齢とともにほくろが増えてきた気がする…」こんな悩みをお持ちの方は意外に多いのではないでしょうか?ほくろが増えるのは以下のような原因が考えられます。
- 紫外線の影響
- 外部からの刺激
- ストレスなどによるホルモンバランスの変化
紫外線を浴び続けるとメラノサイトが活性化されてほくろが増えることに。また、きつい下着や靴などによって同じ箇所に負担がかかり続けると細胞が傷ついて、ほくろができやすくなることもあります。
また、加齢によってホルモンバランスが変化することもほくろが増える原因のひとつと言えるでしょう。ただし、白髪ができるのと同じように、ある時期を過ぎると肌にあるメラノサイトが持つメラニンを作り出す作用も弱まるため、ほくろが増えることもなくなると考えられています。
病気につながるほくろの見分け方
ほくろは良性の皮膚病変ですが、なかにはほくろだと思っていたものが、まれに悪性黒色腫(メラノーマ)と呼ばれる皮膚がんの一種だったというケースもあります。ただし、この悪性黒色腫は顔にできることは少なく、手のひらや足の裏、爪などにできることが多いようです。
ほくろが急に大きくなってきた、境界線がぼやけている、左右非対称な形をしているといったほくろが気になる、また顔のほくろが増えて場合は皮膚科の診察を受けるようにしましょう。
4.シミやほくろを除去するには
シミは美白化粧品で薄くすることも不可能ではありませんが、細胞であるメラノサイトや母斑細胞が集中することでできるほくろが自然に薄くなることはまず、ありません。
どうしても気になるほくろを取りたい!と思ったら美容皮膚科で診察を受けるのが一番の近道。メラノサイトを破壊して取り除く炭酸ガスレーザーやQスイッチレーザー、ロングパルスレーザーなどが用いられることが多いようです。
ほくろはレーザーできれいに取れることもありますが、ほくろの除去は1回の施術で済むとは限らず、場合によっては再発することもあるので、カウンセリングでメリットとデメリットを説明してもらってから施術を受けるようにしてください。
また、ネット上では「ほくろを除去するクリーム」として皮膚を腐食させてやけどのような状態にしてほくろを取るという刺激の強い成分を配合したアイテムが出回っています。
これらのクリームを使うと、肌に傷跡が残ってしまうケースもあるようです。ほくろを取ろうとして、顔に傷ややけどの跡が残ってしまうようでは本末転倒。このようなほくろ除去クリームはおすすめできません。
ほくろやシミを完全になかったことにしたいなら、レーザーの治療を受けるのが一番の近道。美容皮膚科ではハイドロキノンのクリームやトラネキサム酸の内服薬が処方されることも。
レーザーの治療後でも紫外線防止や美白ケアは平行する必要があるんです!

レーザーは跡に残りそうで怖いなぁ~

そうよね 小さいほくろなら、美白ケアと紫外線対策をしながら、もう少し様子を見てみたら?
5.ほくろを増やさないためのデイリーケア
ほくろが増えたり、濃くなったりするのを防ぐためには日ごろのケアも必要です。
- 紫外線対策
- 紫外線を浴びるとメラノサイトが活性化され、ほくろが増えたり濃くなったりすることがあります。オゾン層が破壊されつつある今、紫外線に含まれる有害な光線が肌に届きやすくなり、肌が受けるダメージも深刻化している考えることができます。
- 日焼け止めは年間を通して必ず使用する、外出時は帽子や長袖の服、サングラスなどで紫外線をカットするようにしましょう。
- 美白化粧品でのケア
- 紫外線を浴びてしまったあとはすみやかに美白化粧品でケアしましょう。メラノサイトのはたらきを抑制する成分が含まれたアイテムを使うのもおすすめです。
- ストレスを減らす
- 加齢によってほくろができるのはホルモンバランスの変化が影響している可能性があります。若い女性でもストレスによってホルモンバランスが乱れると、ほくろができやすくなることも。ストレスにさらされているな…と感じる人は日頃から気分転換やリラックスできる方法を見つけておきましょう。
- 外部刺激を減らす
- ゴシゴシこする洗顔やクレンジングシートの使用はメラノサイトを刺激してメラニンを増やすことになりかねません。下着や服の締め付けが、体にできるほくろの原因になることも。できるだけ肌には刺激を与えないようにしましょう。

ほくろの予防にも紫外線防止と美白ケアが必要なんだね…

美肌をキープしたいなら、紫外線防止と美白はセットでマスト!と覚えてね!
シミとほくろの違い・まとめ
- シミはメラニン色素が原因、ほくろはメラノサイトや母斑細胞などの細胞が原因
- ほくろも紫外線によって増えたり、濃くなったりする
- 急に大きくなったほくろは皮膚科で診察を受けて!
- ほくろの悪化や増加の予防には紫外線対策と美白が必要
- ホルモンバランスの乱れにも注意
ほくろはメラノサイトや母斑細胞といったメラニンを作り出す細胞が増殖することでできるもの。シミと違って自然に排出されて薄くなることはありません。ほくろを完全になかったことにしたいなら、美容皮膚科でレーザー治療を受けるのが近道。
日頃から紫外線防止やストレスのコントロール、美白ケアなどを続けてほくろが増えたり濃くなったりしないようにすることも大切です。

紫外線っていろいろな肌トラブルの原因になるんだね

そうね。シミ、ほくろ、しわ、たるみ…あらゆる肌トラブルの元凶とも言えるわね

日焼け止めだけじゃなく、帽子やサングラスで日差しに当たらないようにしようっと

そうね、5月くらいからは本格的にUVケアをすることをおすすめするわ